あれから9年

  • Ester Indahyani Jusuf, Horma Timbul, Olisias Gultom, Sondang Frishka. Kerusuhan Mei 1998: Fakta, Data dan Analysa Mengungkap Kerusuhan Mei 1998 sebagai Kejahatan terhadap Kemanusiaan. Jakarta: Solidalitas Nusa Bangsa dan Asosiasi Penasehat Hukum dan Hak Asasi Manusia Indonesia, 2007. [ISBN: 979-96038-6-2]

9年前、僕とカミさんはジョグジャにいた。(現在)岩手のKen2氏は、狙いすましたかのように、うっかり帰国していたらしい。知人でやはり弟の結婚式で帰国していた人もいた。

7月というと、スハルトが大統領を辞任してハビビが昇格し、総選挙に向けて、説明不能なほど政治が動いていた。そのごたごたのなかで、「民主化」への希望を持つ友人と理想を語りあったことは、もちろん良き思い出でではあるものの、現在では、気恥かしい記憶でもある。一つには、如何に自分がナイーフであったか、という現在の思いである。(これはことある度に感じることだけれども。)もう一つは、やはりインドネシアの国、文化、人々への理解が浅かったことに起因する。そう簡単には行かないと言いつつも、全体としては相当な政治的「進歩」が起こるだろうと感じていた。自分の周囲に「質の良い」人々が多く、彼らがマジョリティである、あるいはマジョリティであるべきだ、と思い込んでいた節がある。更には普遍的な政治的理想があり、そこに向って進歩するというあまりに単純な思考が恥かしいのである。

さて、メディアに出ていたそんな気恥しさを喚起する本を偶々、プラザ・スナヤンの紀伊国屋で見付けたので、以前から頼まれていたGさんの分も一緒に捕獲しておいた。